「司法書士を目指したいけど、あまり独立願望ははい」という人にとっては、
司法書士が副業で出来ればいいのに
と思われるかもしれませんが、おすすめはしません。
今回は以下のような疑問を持った人に読んでもらいたい記事になっています。
✅読者の悩み
- 司法書士を副業にできるのか?
- 司法書士はダブルライセンスに向いているのか?
- 会社勤めをしながらでも司法書士になるために準備できる事はあるか?
こんな疑問について解説していきます。
この記事を読む価値は次のとおりです。
✅この記事を読むメリット
- 司法書士を副業でやるのはおすすめしない理由
- ダブルライセンスとして司法書士はアリなのかどうか
- 会社勤めでもできることがわかる
✅記事の信頼性
社会人として働きながら司法書士試験を受験し、5回目で合格する事ができました。
実務歴も10年以上あります。
長い受験生活と実務歴を基に、司法書士に関わる人へお役立ち情報をたくさん発信していますので、他の記事も是非ご覧ください。
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司法書士を副業でやるのはおすすめしない3つの理由
司法書士を副業でやるのをおすすめしない理由は以下の3つが挙げられます。
- 副業がそもそも難しい
- 仕事がなければ確実に赤字
- 土日でやれることが極端に限られる
順番に詳しく解説していきます。
副業がそもそも難しい
一般に「司法書士」と名乗るためには、「日司連」と各都道府県の「司法書士会」に登録しなければならず、司法書士登録をせずに副業として司法書士業務を行うことはできないです。
一方で、司法書士とサラリーマンの兼業を禁止する法律はありません。
ですが司法書士法に規定されている「職責(司法書士法第2条)」「依頼に応ずる義務(同第21条)」「秘密保持の義務(同第24条)」の観点からも業界内では司法書士の兼業はかなり消極的(否定的)です。
以上の点を踏まえて以下よくある疑問について解説していきます。
司法書士は雇用禁止?
実際に「司法書士を雇用してはいけない」という法律はありません。
また、仮に司法書士が兼業をしたからといってその事が直接の原因として罰則を受ける可能性は低いです。
どちらかというと、司法書士の倫理観が問われます。
というのも、司法書士は本来その司法書士個人が自己の自由な意思に基づいて法的判断をしなければならないところ、会社という組織に属し、上司などの主従関係ができてしまうと、真に自由な意思に基づかずに法的判断をしてしまう可能性を孕んでしまいます。
実生活に当てはめるとよくわかると思いますが、会社勤めをした事がある人だと「上司の言うことは絶対」という状況に一度くらいは置かれたことがあると思います。
そんな状況で司法書士として正しい判断ができる可能性は低いです。
また、こういった状況で依頼に応ずる義務や守秘義務を守れるかという問題も生じます。
このように司法書士として登録する以上その義務と責任を負うことができるかが最大のポイントになります。
もともとサラリーマンだったけど司法書士試験に合格した場合は?
これも上記と同様に、司法書士の独立性を維持できない可能性があるので、かなり否定的です。
さらにこの場合は、上記と違い、司法書士の登録すらできるかどうか微妙なところです。
実際に司法書士の登録をする際には各都道府県の司法書士会で面接が行われますが、その際に、兼業であることを包み隠さず話した場合、前述した司法書士法の規定を遵守できない可能性があるとして、司法書士登録さえできない可能性もあります。
なお、仮にこう言った問題がクリアできたとしても司法書士の兼業は難しいです。
次項より解説します。
仕事がなければ確実に赤字
もし全ての固定費がかからないとしてもどうしてもかかるのが、「会費」。
月に約2万円程度かかるので、「仕事が来なくてもいいや〜」なんて思っていると、どんどん赤字になってしまいます。
逆に仕事がちゃんと定期的に来るのであれば、副業などせずに独立開業した方がいいでしょう。
土日でやれることが極端に限られる
当たり前ですが、法務局は平日しか空いていません。
平日は本業をして、週末司法書士としてやろうと思ってもやることが限られてしまいます。
一応オンラインで登記申請はできますが、謄本が取得できなかったり、市区町村役場が開いてなかったりとなかなかの不便さ。
結局のところ平日で動く時間は必要になってしまうため、副業としてやるにはお世辞にも効率の良いものとは言えません。
ダブルライセンスとして司法書士はまぁまぁアリ
副業がダメなら、ダブルライセンスならどうか?というと、まぁまぁアリです。
というか司法書士の業務だけで考えればメリットは多いです。
しかしなんと言っても司法書士を取るまでの労力が最大のネックです。
司法書士試験は日本最難関試験の一つ。
そのため気軽にダブルライセンスをするための資格としては時間と労力がかかりすぎてしまいます。
司法書士の難易度については過去に解説した記事があるので、気になる方はチェックしてみてください。
しかし取ってしまえば大きな武器になることは間違いありません。
自分の今いる段階からもうワンランクステップアップを目指したい人にはおすすめです。
まとめ:司法書士を副業にすることはおすすめしないが「準備」は会社勤めでもできる事がたくさんある
今回は司法書士を副業でやることをおすすめしない理由を解説しました。
弁護士については企業内弁護士という概念が存在しますが、司法書士においてはまだ現実問題否定的です。
きちんとした法整備が行われれば今後の展望も変わるでしょうが、現時点ではまだ副業としての司法書士はおすすめできないものとなっています。
しかし、会社勤めをしながらでも司法書士として独立開業をするための準備はたくさんできます。
例えば、独立開業を1年後と決めて、今いる会社の人脈を使って予め宣伝しておく(賛否はあると思いますが)とか、もし人脈がないのであれば、積極的に対外活動を今から始めるのもありでしょう。
また、司法書士も独立すれば経営者なので、予め経営のことや、経理を勉強することだってできます。
実際そう言ったことは、独立してからだと遅いですし、何よりそんな時間を取れないということがほとんどだと思います。
副業として中途半端にやるより、独立開業してロケットスタートがきれる準備を今のうちから始めてみるのが1番のおすすめです。
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